職場の心身症と精神・神経障害
職場のメンタルヘルスとは、
精神的・心理的なゆらぎのために職務遂行・能力開発・組織運営が支障をきたなさいよう、
予防・対応をする事といえます。
メンタル不調となると、安全・リスク管理の観点が先走り腫れ物あつかいになってしまう事も散見されますが、
疾病として医学の観点だけからケースを論ずるのは片手落ちになります。
職場のメンタルヘルスで課題となることは、ほとんどが正常心理の“ゆらぎ”の内であることが多いです。
このレベルのストレスに対しては心理的防衛機制が起動して、 自分が傷つかないように現実行動を修飾します。
悩んでいる人への気付き・指導では、自己防衛行動のパターンとその奥にこめられた心の姿勢を知ることが大切です。
職場のメンタルヘルスを考える際には、会社組織で1人の人間が、
どのような内容について期待・評価されているのか、
また、そこから派生する課題は何か、その先の適応モデルについて考えてみることが必要です。
とくに正常範囲内の心と体のゆらぎとして考えられる課題の場合には、
業務上のいくつかのファクターや人格構造について、
何が改善できるかを上司も含めたチーム全体で考えることが重要です。