病気の説明-うつ病
「うつ病」豆知識
Q1 「うつ病」って病気?
- いつもは100ボルトで輝いている電灯も、電圧が60ボルト、40ボルトと下がっていくにつれて明るさが減ってきます。心身活動のもとになっているエネルギーの電圧が下り電流も小さくなったために、心身の活動が低下・縮小している状態を「抑うつ状態」または「うつ状態」といいます。
- 「うつ状態」が続いているために私生活や仕事などの社会生活が支障をきたしているのなら、うつ病の可能性が大きいといえます。
- すぐ治るような腹痛を「病気」とは言いません。けれども腹痛が長いあいだ続いたり何度もくりかえしたりして、私生活や仕事などの社会生活が支障をきたしているときには、「腹痛症」という「病気」として対応することになります。
- 心身のエネルギーが低下していなくとも「うつ状態」になることはあります。これは医学的なうつ病とは違うのですが、最近は、原因はなんであれ、いま「うつ気分」となっているものをうつ病と呼ぶことが多いようです。
- このような拡がった意味でのうつ病は、現代のストレス社会で誰でもかかりうる身近な病気、「ありふれた病気(common disease)」と考えられるようになってきました。
- 厳密な診断なしにうつ病という言葉が使われるようになったために、“うつ病”といわれてもそれが本当に医学的に定義されたうつ病かどうかは分かりません。